夏の潮間帯で幼魚が普通に見られるスズメダイの仲間。幼魚は黄色地で吻から背中に青いスジがあり、背ビレ軟条部に青く縁取られた黒斑がある。この体色はミヤコキセンスズメダイの幼魚とそっくりで区別が難しいために、串本での生息の記録は混乱している。成魚の色彩は地味で、褐色の体で背鰭後部の付け根に1黒点があり、それが名前の由来となっている。ミヤコキセンスズメダイとは頬部の鱗の列数を比べれば確実に区別できるが、生息場所が異なることでも区別ができる。本種は潮間帯やタイドプールで見られ、ミヤコキセンスズメダイは波辺りの良い潮下帯で見られる。全長7 cmになる。