浅いサンゴ群落域で見られるベラの仲間。体色はよく見られる若魚が前半が薄い灰色、後半が黒く、その間にやや太い白帯があり、尾ビレが黄色い。ごく小さな幼魚は緑色で白と深緑色の横縞があり、近似種のシマタレクチベラによく似る。この区別はタレクチベラの場合、胸ビレ付近を通る白い横縞が太いことで区別できる。成長するとさらに体色が変化するが、成魚は串本ではまず見られない。枝状のミドリイシ群落に生息し、普通単独で見られるが、10尾ほどの群れをつくっていたこともある。全長50 cmほどになるが、串本近海で見られるのは10 cmくらいまでの小型個体のみと思われる。